
弊社で構築したAccessベースの日報販売請求管理システムにおいて、Synology社製NASのセキュリティ問題が原因で深刻なランサムウェア被害が発生しました。お客様がNASを業者に依頼し、外出先からもファイル参照が可能にしていました。
お客様はNASによる自動バックアップがあるため安全と考えていましたが、Accessのデータファイルは単純なファイルコピーのバックアップであり、元ファイルが破損していると同じ状態がバックアップにも反映されてしまいます。これでは壊れたファイルを復元することになります。
しかしお客様がこれすら実行しないケースも多く、弊社では念のためNDAの許可のもと当時のデータを保持しました。
数日後、お客様より連絡があり、NASがランサムウェア被害で暗号化され、アクセス不能に。古いNASは廃棄済みで戻す手段が無く、新しいNASではデータ復元不可でした。
弊社で保持していたデータが救いとなりましたが、最新の数週間分は消失しました。もし保持していなければ、10年以上の重要データが失われる危険がありました。
Synology NASは外部接続型として人気がある一方で、世界的に脆弱性を狙われやすく、メーカーからセキュリティ更新も提供されています。今回の被害はセットアップ業者が納品時に最新更新を適用しなかったことが原因でした。
コピー方式のバックアップは元ファイルが破損している場合、その破損状態もコピーされるためです。世代別バックアップが必要です。
ランサムウェアのかからない場所に最新バックアップがあれば復旧可能ですが、なければデータ損失のリスクが非常に高いです。
脆弱性を放置すると外部から侵入されランサムウェアなどの攻撃を受ける恐れがあります。今回のNASだけなく、ルーターなど通信関連機器、OS、Officeなどソフトの更新が重要です。
自動化だけでなく、複数世代のバックアップを保持する仕組みを導入し、定期的にバックアップ状況を確認することです。