NASが原因のAccessシステムの遅延問題解決事例
本事例は、長年使われてきたAccessベースの派遣スタッフ情報管理システムにおける動作の遅延と破損問題の解決内容をまとめたものです。
問題の背景
- Accessシステムの容量561MBとデータ規模のわりには異常に大きい
- 特に午前中の動作が非常に遅く、業務に支障がある
- システムが頻繁に破損する
- 5年以上稼働しているNASを利用
調査と原因分析
Accessファイルの内部を確認した結果:
- 写真画像がフォームに内部埋め込みされている
- 画像埋め込みによりファイル容量が肥大化し、動作速度の低下と破損リスクを上げている
- データテーブル(データファイル)と操作用ファイルが一体化しておりこれも破損の原因
さらに社内ネットワーク全体の遅延を精査した結果:
- ルーターやLAN自体に異常は見られなかった
- NASの稼働に問題がある可能性が濃厚
実施した対策
Accessシステム側
- 画像の内部埋め込みをやめ、外部フォルダにある写真をリンク表示に変更
- データテーブルと操作側ファイルを分離し破損リスクを低減
- バックアップ機能を追加し、ワンボタンで簡単に保存可能に
この対応により561MBあったファイルは16MBまで圧縮され、動作が大幅に軽快になりました。
ネットワーク側
- NASの共有フォルダに置かれたAccessデータファイルを別の共有フォルダに移動し動作検証を実施
- NASの再起動で全パソコンの動作が改善され、鈍重さが解消
しかし翌日、動作遅延の問題が再発。調査の結果、夜間0時に自動実行されるバックアップ処理が不具合の根本原因と判明。
最終対応
- 5年経過した古いNASを新規NASに交換
- バックアップ用HDと無停電電源装置も導入し、電源障害対策を強化
- NASのミラーリングと自動バックアップ設定を行いデータ保全を向上
結果とまとめ
これまで動作遅延と破損に悩んでいたAccessシステムと社内ネットワークは、以下の効果を得ました。
- Accessファイルの大幅な容量削減と軽快な動作
- NAS由来のネットワーク遅延解消および安定稼働
- 簡単操作のバックアップ機能導入によるデータ保全の強化
本事例は、Accessシステムの遅延や破損がNASやネットワーク機器の状態に起因している可能性を示し、再起動や設備更新の重要性を示しています。
FAQ
Q1: Accessファイルの画像埋め込みはなぜ問題になるのですか?
A1: 画像を内部に埋め込むとファイルサイズが大きくなり、動作が遅く破損もしやすくなります。外部参照にすることが推奨されます。
Q2: NASはどんなトラブルを引き起こすことがありますか?
A2: 長時間連続稼働やバックアップ処理時の不具合によりネットワーク全体の動作が遅くなったり、不安定になることがあります。
Q3: NASのトラブルを簡単に改善する方法は?
A3: 一時的に改善するには再起動が効果的ですが、根本的には機器の更新や設定見直しが必要です。